孤独な闘い

体調を一度大きく崩したことがある。

社会復帰するまでに要した時間は10ヶ月。

それまでに感じたことのない苦悩と絶望と失望に日々追いかけられて、真っ暗闇の中毎日を過ごしていた。

幸いにもいまは当時の話が出来る程にまで回復した。

しかし、一度失った体力を取り戻すのは用意なことではない。

そしてここ数日もまた、その当時の影を感じながら一日を過ごしている。

 

あの頃に戻らないために。

あの闇に飲み込まれないように。

私は必死でいまを生きて、その暗闇に足をとられないように逃げている。

でも私が走り逃げていることを誰も知らない。

知られたくはないが、理解されずに悲しい思いをすることもある。

でも当事者にならなければ誰にも苦しみなど分からなくて当然とも言える。

想像しかできないし、想像すらしない人も世の中には沢山いるのだ。

共感を求めてはダメなのだ。その分傷つくだけだ。

 

この孤独な闘いはいつまで続くのだろう。

またひとり、身近な人間がこの闇に飲まれてしまったのを知った。

そう耳にするたびに自分に何かできなかったのかと悔しく悲しい気持ちになる。

 

雨の季節はつらい。

波のように押し寄せる負の感情とどう向き合って行くか、勝負の季節がやってくる。